イタリアコラム『イタリアのワイン・チーズ』 - イタリアのアグリトゥーリズモ  

イタリアコラム

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    イタリアのワイン・チーズ

  • イタリアは言わずと知れたワインとチーズの国です。イタリアではこういった伝統食材に対し、品質管理と産品保護のため地域を指定した上、基準をみたすものに DOP (Denominazione di Origine Protetta)という 原産地保護名称 を付けて販売することを許可しています。
    ワインに関しては、イタリアワイン法のDOC法(Denominazione di Origine Controllata)で、イタリアのワインの最上級に位置付けられる分類の DOCG(Denominazione di Origine Controllata e Garantita)統制保証付原産地呼称ワイン をはじめ、上級のDOC統制原産地呼称ワイン、IGT地域特性表示ワイン(ラベルには使用されている品種と生産地が表示)、VdTテーブル・ワイン(使用品種や生産地を表示する義務はない) と、クラス分類されています。

  • 最上級と上級のDOCGとDOCワインに認定されるためには、

    1. ブドウの産地が指定されている土地のもの。
    2. ブドウの品種、または、混醸の場合も決められたブドウ品種を使い、ブドウ品種ごとの混合比率が決められた割合を満たしている。
    3. ブドウ栽培畑が、DOCG及びDOCワインを作るための畑であると、届出されている。
    4. 決められた方法で醸造されている。
    5. 決められた熟成の方法、法定熟成期間を満たしている。
    6. アルコール度や成分分析が、規定の条件を満たしている。
    7. ワインの色、香、風味などの質的な特性が、DOCG及びDOCワインの力量を満たしている。

  • と、これらの条件を満たした上で、初めて認定を受けられるのです。

  • しかしながら、DOC申請をしないワインは全てVdTクラス になるため、VdTクラスであっても高品質なワインが無いわけではありません。近年では、こういった高品質なVdTクラスワインが人気を呼び、スーペルVdT、特にトスカーナ産のものに多いためスーペルトスカーナと呼ばれ、人気と共に再評価されDOCに認定されるものも出てきています。

  • 一方、イタリアのチーズは、 モッツァレッラリコッタマスカルポーネストラッキーノなどの無熟成・半熟成のフレッシュチーズ、また、 DOP認定のパルミジャーノ・レッジャーノグラナ・パダーノゴルゴンゾーラタレッジョアジアーゴフォンティーナロヴィオラプロヴォローネ等が有名です。
    味・鮮度はもちろん、栄養価の高いチーズは、イタリア人の食生活に欠かすことのできないものだと言えます。特に、パルミジャーノ・レッジャーノ 、グラナ・パダーノら”グラーナ”と呼ばれる種類のチーズ は、カルシウム・マグネシウム・リン・フッ素などのミネラルがバランスよく含まれているため、育ち盛りの子供たち、妊娠・授乳中の女性、骨疎損傷予防にも最適な食材と言われています。
    グラーナは、イタリア家庭の冷蔵庫には必ず常備されているチーズで、料理の味付けに、仕上げにパパッとふりかけて、そのまま食べて・・・など等、日本人が醤油を使うような感覚で親しまれています。
    グラーナ以外にも日常親しまれているものに、モッツァレッラやリコッタなどのフレッシュチーズがあります。イタリア料理を代表するピッツァに使用されるチーズは、基本的にモッツァレッラですし、その他数多くの料理にモッツァレッラは利用されています。リコッタもそのまま、料理の材料に、さらにはお菓子の材料として幅広く愛用されています。作る工程を見てもそうなのですが、リコッタは日本の豆腐に似ていて、高たんぱく・低脂肪なため、ダイエットの強い味方としても人気です。
    また、イタリア人のチーズの食べ方として、デザートとしてそのまま食べるという食べ方があります。この場合、”モスタルダ”と呼ばれるマスタード・エッセンスを加えた多少ピリッとするジャムや、蜂蜜をかけたりもします。不思議なことに、癖のあるチーズほどこういった甘いソースが合ってしまったりするのです。ゴルゴンゾーラ(ドルチェのほう)のようなアオカビのチーズに蜂蜜だなんて・・・と思われる方もいらっしゃると思いますが、これがなかなか相性が良いのですよ。